『PHPの現場』で話しました
ポッドキャスト『PHPの現場』に出演しました。新原さん、大村さんとは久しぶりに(カメラ越しですが)お会いして、「最近どうですか?」という雑談から始まったのですが、やはり外せないAIの話題を中心にいろいろお話ししています。ぜひどうぞ。
エピソードの中では、AIに対する開発組織としての最近の取り組みについても触れている。ただ、限られた時間の中で話しきれなかったこともあるので、ここで改めて整理しておきたい。
企業での本格的なAI活用やプロダクトへの導入という観点では、昨年が実質的な「元年」だったのではないだろうか。Claude Code がプレビュー公開されたのが昨年2月頃で、新しいモデルやサービスが次々と登場し、その進化のスピードや、流れてくるニュース、ノウハウなど情報の物量に圧倒されていた感も少なくなかったように思う。「AIを活用しなければ乗り遅れる」という空気感も強く、活用の具体像が見えていたかどうかは別として、とにかく業務に導入するという流れが広く見られた一年だったように感じている。
前年まで想定していなかった費用のため予算の確保に奔走したり、Anthropic や Devin を開発した Cognition Labs のような海外の新興企業のサービスを利用するにあたり、法務や経理部門と利用規約や支払いフローについて調整する機会も多くあった。さらに、雨後の筍のように新しいAIサービスが登場するなかで、利用可能なサービスの整理や利用ルールの策定など、いわば足回りの整備にも多くの時間を費やすなど、昨年はAIを組織に受け入れるための期間だったように思う。
今年に入ってからは、「AIを使うこと」から「業務フローやビジネスの中にAIをどう効果的に組み込み」「どのように成果を出すか」にフェーズが変わり、さらにAI前提の今後に向けて、事業や組織の戦略をどのように立てるかも重要なテーマになっている。
開発現場の取り組みとしては、トップダウンとボトムアップの両方がある。ボトムアップでは、たとえば CLAUDE.md や各種スキルの整備、コンテキストの共有、効果的な活用方法をチーム内で共有しながら広げていく活動。トップダウンでは、全社で利用できるガードレールを整備したり、現場で得られた知見を組織の形式知として蓄積したり。勉強会や共有会を通じて部署や職種を越えて知見を共有し、組織全体にAIを適応させていく取り組みを進めている。
その一方で、プロダクトの利用者にとっては、AIで作られたか人が作ったかは関係のないこと。そのサービスによって利用者の課題が解決されること、そしてその価値に対して対価を払いたいと思ってもらえることが大事で、(インパクトはとても大きいのだが)AIはそのための手段に過ぎないとも思う。やはり、誰を喜ばせたいのか、どのような価値を生み出したいのかを中心に置いてプロダクトを作っていきたいなと思う。
