プロダクトオーナー目線からのスクラムについての解説本。
内容が簡潔であっという間に読めてしまいます。
「アジャイルとかスクラムについて一通りわかったつもりだけど、じゃあ実際にどうすれば?」というようなプロダクトオーナーが読むとドンピシャの内容では、と思う。POとしての「考え方」に焦点を当てた内容になっているので、いろいろなプロジェクトに幅広く応用できるヒントが詰まっている。
反面、これをやればどんなプロジェクトでもOKというような手法は紹介されていない。「え、載ってないの?」と言うかもしれないけど、そもそもすべてのプロジェクトが必ずうまく行く手法なんてものは無く、それはWFでもアジャイルでも同じこと。ただ、書籍の中で著者のローマン・ピヒラーさんは「チームと共働せよ」と繰り返し言っている。少なくともPOはプロジェクトの最初に要件を出したら後は進捗の管理と成果の確認だけすればいい、というような存在ではないということ。常に、開発チームと向き合い、プロジェクトが進む中で発生する問題点と向き合い、顧客のフィードバックと向き合う。そして、それをそのまま聞き入れたり盛り込んだりするのではなく、自らも含め、ともに考えながら、プロジェクトを進めていくことが大事。
この書籍の特徴としてもう一つ、各章に出てくる「よくある間違い」という項がよくできている。
「ビジョンが無い」「POが働き過ぎ」「POが遠隔地にいる」「大きいことは美しい(という勘違い)」「チームに要件を押し付ける」「受け身である」「ビックバンリリース(をしたがる)」「持続不可能なペース(を要求する)」など、(アジャイルに関係なく)よく見かける話が著者本人の実体験やアドバイスも交えて書かれていて、わかりやすく、参考になる。
スクラムを活用したアジャイルなプロダクト管理―顧客に愛される製品開発
著者/訳者:ローマン ピヒラー
出版社:ピアソン桐原( 2012-11 )
定価:¥ 2,100
Amazon価格:¥ 2,100
単行本 ( 141 ページ )
ISBN-10 : 4864010978
ISBN-13 : 9784864010979

1月 4th, 2013 at 15:40
レビューありがとうございます!
「We are uncovering better ways of developing software/product by doing it and helping others do it.」は大切な事だよね。という話をよくローマンと話していました。
疑問や質問等がありましたら、連絡下さい。
P.S. 「よくある間違い」に関して、日本人にも共感、理解できるカナ?と心配していたので、「わかりやすく、参考になる」というフィードバックをローマンにも共有しておきますw