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ヒビノログ

個人的なメモを淡々と記録していくブログ。最近はLaravelやスマートフォンの話題など。

UX & Service Sketch 23 に参加した #UXSketch

1/31 に行われた UX & Service Sketch イベントの様子をレポートします。

mtl.connpass.com

UX & Service Sketch の今回のイベントは、リクルートの既存事業、新規事業でUXに携わっている3名の方を招いて行われました。

利用者により近い存在として

リクルート新規事業のUXを担当されている福田さんからは「利用者の「意識」を捉えて届けるサービスと体験のデザイン」と題して、パン田一郎のLINE公式アカウントに関する話などが紹介されました。

アルバイトの求人メディアは、利用者がアルバイトを探している間だけ利用され、見つかれば離脱してしまうという課題があります。その利用者にもう一度戻ってきてもらうには、再びコストがかかってしまう。会員登録やメルマガ施策による囲い込みのほかに、利用者と継続的なコミュニケーションが取れないかということで、利用者により近い「実在する友だち」としての存在になることがベースになっているとのこと。

といっても、会話を自動で生成するような仕組みもノウハウもなかったため、サービス開始当初は小さく始めて会話ログを取りながら、ライターが返事を作るということを地道にやっていったそうです。

サービスのこだわりとして、利用者がトークを送ってから返信するまで’、あたかもパン田一郎が文章を読み、返信を考えているかのような時間をタイムラグとして置くことで会話にリズムを持たせること、また1対1のコミュニケーションなので、できるだけ短文で、くだけた雰囲気の会話になるようにしているということでした。

「あたかも実在の友だちが会話を読み、返信を考えているかのようなタイムラグ」というのはなるほどと思いましたし、友だちであるほど短い会話のやりとりが多いというのも心当たりがあります。さまざまな利用者との会話が具体的にイメージされた設計になっていることがわかりました。

自分たちのサービスを使ってもらえる理由を作る

続いて、リクルートテクノロジーズのインタラクションデザイングループでUXを担当されている水上さんからの「文化的サービスでの企画づくり」と題した発表は、具体的な内容は公開NGということでしたが、リクナビのUX施策に関する話が紹介されました。

競合の多い求人広告サービスにおいて、「正常進化」をするだけではどこも同じサービス、同じ機能が並ぶだけになってしまう。またデザインガイドラインが整ってきたこともあり、UIで差をつけることも難しくなっている。その中でいかにサービスの立ち位置や性質(トークの中では文脈と表現されていましたが)を踏まえながら新しいものを作っていけるかといったことに気を配っているとのこと。

『「正常進化」だけでは各サービスとも同じものが並んでしまう』というフレーズには私自身も強く共感しました。「自分たちのサービスを使ってもらえる理由を作る」というのは難しいテーマではありますが、逃げずに取り組み続けなければならないものでしょうね。

※どこまで書いてよいのかわからないので、もしNGな箇所があればご指摘ください…

1つの事業を立ち上げるということ

「リーンな事業立ち上げ(あるいは、産みの苦しみ)と、行政・地域コミュニティの巻き込み方」というタイトルで最後に登壇されたのはCOCOMOという見守りサービスの立ち上げを担当された河本さん。リソースが不足する中で新規事業を立ち上げなければならないのはリクルートと言えども同じで、さまざま苦労があったそうです。

ビーコンの精度を検証するために社員を駆り出して実際に走ってもらいながら測定したり、学校長などの担当者が異動によって話が止まってしまうのでPTA等と連携し繋がりが切れないようにして話を進めなければならなかったり、担当から外れてしまったプロジェクトメンバーを補うため別部署の新卒や学生インターンに協力を仰いだりといったエピソードが紹介されました。また、COCOMOのような見守りサービスの実証実験を行うには地域の協力が不可欠ですが、正面突破が無理でも別のつながりから話を進めていくとドミノ倒し的にまとまることがあり、いろんなところを突いてみると良いといった話など、実体験から得た話はどれも具体的で、聞いていて興味深かったです。

「もともとは地域コミュニティを作りたかった」と話していた河本さん、その思いの強さがエンジンとなって、実現に向けた道筋を戦略的に考えながら行動を起こし、可能性を信じてチャレンジし続けているのが感じられました。


発表のあと質疑応答が行われましたが、下記の2つが印象に残りました。

  • 普段の生活の中で、見えない人を想像する。彼らにどこまで親身にできるか。
  • ターゲットの逆、「そうじゃない人」のことも考える。セグメントを区切るけどすべての人を捨てない。

おわりに

私自身、求人広告サービスの会社に身を置いていることもあり今回の話は非常に興味を惹かれるテーマでした。 意識の片隅に置いておいて、折に触れて思い出したいフレーズをもらえたと思います。ありがとうございました。